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記事: 革の個性を味わう

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革の個性を味わう

本革の個性

Rootのアイテムには、職人が厳選した天然皮革を使用しています。人の皮膚と同じように一つとして同じものが存在しない革の特性は、自然が生み出した「個性」と呼ばれる特有の魅力です。そんな天然皮革にしか出せない革本来の個性を2倍も3倍も楽しんでいただくために、それぞれの特性について詳しくご紹介します。

【シボ】

本革のシボ

革をしぼませてシワを作り、革本来の味わいを引き出す加工をしたものを「シボ」といいます。動物の種類や体の部位によってシワの大きさや硬さ、風合いなどが異なります。首や肩など繊維が大きい部位は大きくて深いシボが、背中や腰などの肌理が細かい部位は均一に小さく細かいシボができます。お腹から足にかけての繊維が緩く肌理が一番粗い部位は大きくてゴツゴツしたシボができるなど、体の部位だけで比べてみても表情豊かなシボが仕上がります。 加工方法についても様々な方法があります。昔は職人が一つ一つ手揉みで作っていましたが、現在は空打ちやシュリンク、プレスによる型押しなどで作られています。空打ちは回転ドラムの中で撹拌しながらシワを付ける方法で大小様々なシボ感が形成でき自然な柔らかさが生まれます。シュリンクは鞣し加工中に皮を縮める液体を加えてシワを作るため、割と目の詰まったはっきりわかるシボができます。 使うアイテムなどによっても分かれますが、シボは高級感を加えたりコーデしやすい印象を与えたりと革の魅力をさらに引き出す役割を果たしています。

 

【染めムラ】

本革の染めムラ

上述のとおり、人の皮膚と同じように動物の皮膚も種類や身体の部位によって繊維の密度や厚みが異なり、傷やシワなどがあったりと様々な性質を持っています。Rootのアイテムに使用されている牛革でいえば、お腹周りは繊維が粗く革質に多少のムラがあり、首周りはシワが多く、背中は比較的繊維が揃っているといった特徴があります。このように、原皮の繊維層の密度や結合の強さなどが影響し、染色した際に色味が少しずつ異なって仕上がることを「染めムラ」といいます。実は、同じ牛の同じ部位から採っても色の濃淡が異なり斑紋のようにムラができる場合もあります。天然皮革は均質ではないため全く同じ染め具合に仕上がることはなく、この染めムラが革の個性を楽しむポイントともいえます。

 

【血筋】

本革の血筋

銀面(革の表面)や床面(革の裏面)に入る葉脈のような模様を「血筋」といいます。これは、天然皮革にはつきものである動物の血管の痕で皮膚の薄いところや体表面の浮き出ているところに多く見られます。この特性も人と同様に性別や年齢によって表れ方は様々で、本革の独特な性質を味わえるポイントです。通常は、表面加工やカラーコーティングなどで隠れますが、タンニン鞣しのヌメ革や染料仕上げのカーフスキンなど自然な風合いを活かしたものはそのまま使用されることが多いです。血筋は品質の良否に関わるものではないため、昔から"革の模様"として広く親しまれています。

 

【トラ】

本革のトラ

原皮に大きなシワやたるみがあった場合、染色時にムラが生じて模様ができたり長い筋が入ったりします。それが虎の縞模様に似ていることから、この特性を「トラ」と呼んでいます。トラは、伸び縮みが盛んに行われるショルダーと呼ばれる部位(牛の首から肩にかけて)に多く見られます。亀裂や傷んでいるわけではないため品質に問題はないので一般的に使用されるもので、むしろ激しく動く部位であるため他より丈夫ともいわれています。また、ワイルドな印象になるため好んでトラ模様を使用するケースも多いです。

 

【バラ傷】

本革のバラ傷

【アザ】

本革のアザ

【エクボ

本革のエクボ

放牧されている動物の皮膚には、柵で引っ掻いたり雄牛同士が喧嘩したりすることで傷が付くことが多いです。その傷痕が残っているものを「バラ傷」といったり、形状によっては「アザ」や「エクボ」といったりします。このような傷痕はランダムに見られるため避けて使用することが難しく、特に自然に近いヌメ革やナチュラルな仕上げの革には多く見られますが、強度や見た目に問題がなければ一般的に活用されます。最近では、故意に傷やムラなどを革に加えたブロークンレザーやアンティークレザーなどが人気を集めているくらい、本革本来の面白さを楽しめる特徴ともいえます。

【ピンホール

本革のピンホール

動物の体毛を脱毛した後に見える毛穴や毛根を「ピンホール」と呼びます。一般的には表面加工や顔料による着色などの仕上げで目立たなくなりますが、動物の種類や体の部位によって残る場合があります。特に血筋やバラ傷などと同様、ヌメ革やナチュラル仕上げの革ものなどの表面加工をしないものはより自然な革に近い状態で製品ができ上がるため、ピンホールも天然皮革の表情として残ります。豚やヤギなどの革では、このピンホールが全体的に散らばって形成されるため、個性的な模様として楽しまれています。Rootのアイテムは、自慢の生地素材やパーツ資材と、職人が個性を大切にしながらチェックした上質な本革を組み合わせて作られています。永く愛着を持って使っていただくために、使いやすさはもちろん原材料にもこだわりを持ってものづくりをしています。

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